オクラホマ・シティーにある「ナショナル・カウボーイ & ウェスタン・ヘリテイジ・ミュージアム」という博物館に行ってきました。
この「略してカウボーイ・ミュージアム」はアメリカやカウボーイの歴史を学ぶことができる博物館なのですが、これが意外にも楽しかったのでここでじっくりとご紹介したいと思います。
「ナショナル・カウボーイ & ウェスタン・ヘリテイジ・ミュージアム」基本情報
「ナショナル・カウボーイ ウェスタン・ヘリテイジ・ミュージアム」は1955年にオクラホマシティーの設立された国立博物館です。
建物自体が綺麗な上によく整備されたガーデンがあり、展示内容も意外と盛りだくさんで、カウボーイや歴史に興味がない人でも楽しめる内容になっています。
駐車場は無料で、比較的広いので週末でも問題なくスペースを見つけることができるかと思います。
National Cowboy & Western Heritage Museum | |
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住所 | 1700 Northeast 63rd St. Oklahoma City, OK 73111 |
営業時間 | 月〜土 10:00 AM — 5:00 PM 日 12:00 PM — 5:00 PM |
定休日 | サンクスギビング クリスマス(12月25日) 元旦(1月1日) |
入場料 | 大人 $12.50 学生(要ID) $9.75 小人(6-12)$5.75 5歳以下 無料 |
ホームページ | National Cowboy & Western Heritage Museum |
駐車料 | 無料 |
マップ |
見どころ
持ち物検査もなくすんなり建物に入ると、向かって右の奥にあるカウンターでチケットを購入します。
料金を払うとこんな小さなシール(ステッカー?)をもらえるので、上半身のどこか見える部分に服の上から貼っておきましょう。
エントランスの突き当たりにある立派な像を見たら、右の展示エリアへと進みます。
Prosperity Junction
ここが私の一番のオススメ。
西部劇で出てくるような小さな町が再現されていて、アメリカの人気ドラマ「Westworld」の世界に入り込んだような気分になります。
出入口は2箇所あり、ひとつは馬小屋。
もうひとつはお店が出入り口になっていたと思います。
馬小屋から入ると馬(もちろん偽物)と馬車があります。
まだ車のなかった時代ですから当時の大事な移動手段ですね。
ここは馬につけるサドルやハーネスを作っているお店。
もちろん全て手作りですね。
ここは新聞屋さん
これは酒場。
中にも入れますが、カウンターを触ったりすると警報が鳴って警備員が飛んでくるのでご注意。
怒られるわけではないのですが、「Do Not Touch」とか書いておいてくれたらいいのにね・・・。
フォトスタジオ
保安官のオフィス
裏手には牢屋もあります。
こちらは銀行。
コンピューターのない時代はお金の管理は大変だったでしょうね・・・。
これは多分今でいうコンビニ。
食べ物やタバコ、雑貨も売っています。
(中には入れません)
小さな教会
こちらは(多分)小学校。
教室の中を歩くことはできませんが、本(教科書)が閲覧可能。
こちらは歯医者さんっぽく見えるのですが、「MD」と看板に書いてあったのでドクターの診察室なのでしょう。
列車の駅
列車の中には入れませんが、「Express Cattle」と書いてあるので牛を運ぶ列車のようです。
当時は牛を屠殺場まで列車で運んだんですね。
ここは「ブラックスミス」とあるので鍛冶屋さんのことですね。
ここでは主に馬の蹄鉄(ていてつ)を造っていたようです。
Beginning July 1, Prosperity Junction will be closed for construction of a new theater addition – Opening October 2019!
この「Prosperity Junction」はシアターを増設するための工事のため7月1日から閉鎖されるようです。
2019年10月に再オープンするとのことですので、これを目当てに行きたい方は10月まで待ちましょう。
Museum of Frontier
ここでは19世紀のアメリカ西部の歴史・銃器・服装などを展示しています。
当時の兵士の階級ごとにユニフォームの展示と説明があり、ミリタリー系がお好きな方には楽しい内容かと思います。
アメリカン・ロデオ
「アメリカン・ロデオ」では実際の映像を用いてロデオの説明をしてくれます。
「荒れ狂う牛の上に乗って何が楽しいんだろう・・・」と冷めた目で見てしまう私ですが、昔は娯楽が少なかったでしょうし、楽しいスポーツだったのでしょう。
Western Performers Gallery
ここでは西部劇で有名な俳優やその作品を展示しています。
有名どころは John Wayne(ジョン・ウェイン)。
私はジョン・ウェインという名前を聞いたことはあったのですが、俳優だったとは知らなかったので
「あぁ、こういう顔だったんだ」と思う程度でしたが、映画ファンはきっと見入ってしまう展示かと思います。
ここで昔の白黒の西部映画を上映してました。
小さなシアターにはおじいちゃん・おばあちゃんでほぼ満席だったので入りませんでしたが、西部劇ファンにはたまらないのではないでしょうか。
アメリカン・カウボーイ
このエリアではカウボーイについて学んだり、当時の生活を知ることができます。
上の写真はカウボーイの寝床。
ちなみに「カウボーイ」とは牧場労働者のことを指し、牧場のオーナーは「Rancher」や「Cattleman」と呼ばれます。
基本的には食事・部屋がセットの住み込み労働で、1870年代から20世紀になるまでのカウボーイの月給は約25ドル〜40ドルが相場だったそうです。
25ドルを現在の価値に換算しても500ドルに満たない程度なので、相当な薄給だったみたいですね・・・。
これは「チャック・ワゴン(Chuck Wagon)」と呼ばれる移動式キッチン。
カウボーイ(牧場労働者)が牧場から牛を運ぶ長距離移動の際、何日にも及ぶため、調理台・食料・寝袋を積むためにチャールズ・ミッドナイトという人が1866年に馬車を改造したワゴン。
1870年代に広く普及し、20世紀に入りトラックに取って代わられるまで、カウボーイのキッチン・オフィス・ホテルの3役を担っていたそうです。
このワゴンはウェスト・テキサスにある有名な「マタドール牧場」で、1900年から1950年まで使用されたワゴン。1933年には多くの牧場がチャックワゴンに代わりトラックを使い始めたのに対し、マタドール牧場では3つのチャックワゴンを稼働し、年間15,000頭もの子牛の焼印・移動に従事したカウボーイ達を世話したのだとか。
ガーデン
ミュージアムから1歩踏み出ると、そこにはとても素敵なガーデンが。
写真だけずらっとご紹介します。
そんなに大きいわけではないので、10分もあれば一周できるかと思います。
よく手入れされていて可愛いガーデンです。
まとめ
正直この博物館は期待せずに行ったのですが、12.5ドル(2019年6月現在)という安い入場料の割にクオリティーは高いと思います。
カウボーイや歴史に全く興味のなかった私でもかなり楽しめる内容でしたし、特に昔の西部の町を再現した「Prosperity Junction」は歩いているだけでも楽しいのでオススメです。
(*7月1日から始まる工事のため閉鎖されます。2019年10月に再オープンしてから行きましょう)
だいたい1時間半ほどで周り切りましたが、絵画・美術品などをじっくり見たい人はもっと余裕をみておいた方がいいかもしれません。(私たちはアートのエリアはほぼスルーして1時間半かかったので)