9.11同時多発テロ後、米国の安全を強化する対策として2005年「リアルID法(Real ID Act)」が成立しました。
これにより2020年10月以降アメリカ国内線に搭乗する際、従来の運転免許証をIDとして使用できなくなるので注意が必要となったのですが、新型コロナウィルスの影響を受け、適応日が1年延長になりました。
これを機にリアルID法に対応する運転免許証の更新について説明したいと思います。
リアルIDって何?
現在アメリカ国内を飛行機で移動する際、身分証の提示は通常の運転免許証でも問題ないのですが、2021年10月以降はリアルID法に準拠した免許証でないとIDとして使用できなくなります。
リアルID法に準拠した免許証に更新するのは簡単で、DMVに行って身分を証明する書類を提出するだけ。
必要提出書類は州によって異なる可能性がありますが、米国出生証明書、米国パスポート、労働許可証、永住カードなどが有効です。
私の夫はアメリカ市民なので米国パスポートを提出し、無事リアルID法に準拠した運転免許証に切り替えできました。
カリフォルニア州のリアルID法に準拠した運転免許証は、カードの右上に星マーク付きの熊が印刷されます。
ニューハンプシャー州はシンプルに星マークだけ。
ちなみにワシントン州では「Enhanced Drivers License」のみの発行で、リアルIDは発行されませんが、こちらも空港のセキュリティーは通過できます。
新型コロナウィルスの影響で適応日が延長
アメリカ合衆国国土安全保障省の発表によると、新型コロナウイルス感染の影響により、リアルID法の適応開始日が2020年10月1日から2021年10月1日に延期されました。
DMVのような密室に大勢が集まるところに行ったらすぐにウィルスに感染しそうなので、この延期は正しい措置かと思います。
Due to circumstances resulting from the COVID-19 pandemic and the national emergency declaration, the Department of Homeland Security is extending the REAL ID enforcement deadline by a year. The new deadline for REAL ID enforcement is October 1, 2021.
Beginning October 1, 2021, every air traveler 18 years of age and older will need a REAL ID-compliant driver’s license, state-issued enhanced driver’s license, or another acceptable form of ID to fly within the United States.
2021年10月1日以降、TSAが認める身分証の例
18歳以上の人が2021年10月1日以降は飛行機に搭乗する際に、TSAが認めるIDは下記のようなものがあります。
- リアルID法に準拠した運転免許証
- 米国パスポート
- DHS認定トラベラーカード(Global Entry, NEXUS, SENTRI, FAST)
- 永住者カード(グリーンカード)
- 外国政府発行のパスポート
リアルID法に準拠していない従来の運転免許証は、飛行機搭乗時に身分証としては使えなくなりますが、グリーンカードを常に持ち歩いている場合はそれで十分そうです。
また、国際線に搭乗する場合はパスポートがあるので免許証はいりませんね。
まとめ
運転免許証のリアルIDへの切り替えはいたって簡単で、アメリカ在住のグリーンカード保持者はグリーンカードの提出だけで切り替えができます。
そもそもグリーンカード保持者はグリーンカードが身分証として有効であり、特に焦って切り替える必要はないかと思うので、私は次回の運転免許証更新のときまで待とうかと思います。
とは言っても今は新型コロナウィルスでいつ普通にまた旅行できるようになるのかすら分からない状況です・・・。
本当に早く終息してくれる事を祈るばかりです。